読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

二森日和。

将棋をみた感想。たまにサッカー。ごくまれに雑談。




第71期名人戦第3局 棋譜+雑感。

ネタ関係は前掲エントリをよろしく。

f:id:nisin:20130510224212j:plain

破顔一笑、森内名人が3勝目を・・・

と、NHKも慌ててテロップを間違える位の
早い時間帯に森内名人が投了し、羽生三冠が1勝を返す。
投了時間は16時48分。

第2局に続き、
夕休まえの決着となってしまいました。うーん。

結論からいえば、初日の段階
大勢が決してしまっていたようだ、ということに。

少なくともこの対局に関しては、
あの村山新手、▲3五歩の研究勝ちのようです。


※ フラ盤の活用法はこちらを参考に。

f:id:nisin:20130510230241g:plain

2手前に大長考を挟んで封じ手の局面からわずか6手目に△1一香打。
はるか先に入玉を目指した手とのことですが、
先手はこの時点で攻めをあきらめなければならない状況ということか。

f:id:nisin:20130510230420g:plain

馬の背後の後手玉をもにらむ遠見の香。
馬を1七に逃げると2筋を歩と香で制圧されてしまうのでできない。
粘れるのは△3五馬だったそうですが、それでも先手よし。
本譜は、△2七桂打だったのですが・・・。

f:id:nisin:20130510230855g:plain

そこでとられた桂を寄せに使われてしまい、
事実上ここで勝負は決しました。

f:id:nisin:20130510231014g:plain

投了図。
以下、逃げても後手からの攻め味がなく、投了もやむなし。

先手玉には全く手つかず、初日の印象通り
「攻めがつながればそのまま先手勝ち」という形でした。

ニコ生解説の渡辺竜王によると、
昨日紹介した▲3五歩の村山新手については研究会等で研究が進み、
△1七角は先手勝ち、△同歩と取り込んでも
先手優勢との結論が出されているとのこと。

羽生三冠は、それをこの舞台で試した、
ということなんだと思います。

竜王の話ぶりでは、これで先手の有利が動かないとすれば
新定跡になる勢いで、後手はこの形になるのを
避けることになるだろう、と。

というわけで、羽生三冠の研究勝ちと思われるのですが
1勝を返したことで、次の後手番でも踏み込んだ戦いをする
チャンスが開けました。

ただ、2敗と追い込まれて先手番でほぼ勝てるだろう「切り札」を
ここで使ってしまったことにもなります。
このシリーズでの角換わりは成立しない可能性が高くなった。

さてと。

というわけで相掛かり、角換わりは使いづらい。
次の第4局、どういう形になるか、興味深いです。


※ 5/11追記 KI2譜を張り忘れていたので貼っておきます。

棋譜
開始日時:2013/05/09 09:00
終了日時:2013/05/10 16:48
棋戦:第71期名人戦 第3局
戦型:角換わり
持ち時間:各9時間
場所:岩手県宮古市浄土ヶ浜パークホテル
先手:羽生 善治
後手:森内 俊之

▲7六歩 △8四歩 ▲2六歩 △3二金 ▲7八金 △8五歩
▲7七角 △3四歩 ▲8八銀 △7七角成 ▲同 銀 △4二銀
▲3八銀 △7二銀 ▲9六歩 △9四歩 ▲4六歩 △6四歩
▲4七銀 △6三銀 ▲6八玉 △5四銀 ▲5六銀 △4四歩
▲5八金 △5二金 ▲3六歩 △4一玉 ▲7九玉 △3一玉
▲1六歩 △1四歩 ▲3七桂 △7四歩 ▲6六歩 △3三銀
▲4八飛 △4二金右 ▲8八玉 △2二玉 ▲1八香 △4三金直
▲2五歩 △4二金引 ▲4五歩 △同 歩 ▲同 桂 △4四銀
▲3七角 △6二飛 ▲1五歩 △同 歩 ▲同 香 △1三歩
▲3五歩 △1七角 ▲3四歩 △3六歩 ▲4六角 △2六角成
▲3三歩成 △同 桂 ▲1八飛 △3五銀 ▲1三香成 △同 香
▲1四歩 △同 香 ▲同 飛 △1一香 ▲3三桂成 △同金右
▲3四桂 △同 金 ▲同 飛 △4六銀 ▲2九香 △2七桂
▲同 香 △同 馬 ▲4四桂 △3一香 ▲3二桂成 △同 香
▲3三歩 △同 香 ▲2一金 △3二玉 ▲3一金 △4二玉
▲4三歩
まで91手で先手の勝ち