二森日和。

将棋をみた感想。たまにサッカー。ごくまれに雑談。




第63期王将戦第2局 羽生善治三冠-渡辺明王将 対角線上の明と暗。

渡辺王将の先勝で始まった第63期王将戦は第2局。
1/23・24、栃木県大田原市「ホテル花月」で行われました。

f:id:nisin:20140125152559j:plain

第1局は、渡辺王将が先手番で矢倉最新形を制しています。
第2局の先手は羽生三冠。
「番勝負の常道は先手番必勝」との言が
羽生、渡辺の両者に通用するかはわかりませんが、
渡辺王将先手の第三局を1-1で迎えるか、0-2で迎えるかは
やはり大きな差がある。シリーズの方向性を決める対局となりそうです。

注目の戦型は、相掛かりとなりました。

続きを読む

第44期新人王戦記念対局 都成竜馬新人王-羽生善治三冠 神速のエアリアル。

新人王戦のエクストラステージとして恒例となっている
新人王とタイトル保持者による記念対局。
本年度は、奨励会三段として初めて新人王戦を制した都成竜馬新人王と
羽生善治王位・王座・棋聖の対局が組まれました。

f:id:nisin:20140120234550j:plain

そしてこれがもの凄い将棋だったので、紹介しようと思います。

本譜は新春特別企画として元旦から連続掲載されていたものですが
階段下のがらくた部屋」のもりやんさんが棋譜にまとめてくださったので
それをもとに記事化させていただきました。(ありがとうございます)

対局日は11/27、戦型は横歩取り
都成新人王の新手から、激しい横歩取りの中でも激しい、
横歩超急戦の苛烈な攻防が繰り広げられました。

続きを読む

第63期王将戦第1局 渡辺明王将-羽生善治三冠 定跡の先の地平。

遅ればせながら。

第63期王将戦は1/12・13、静岡県掛川市で開催。
前期初の王将位に就いた渡辺王将に、
王将リーグを無傷で駆け抜けた羽生三冠が挑む。

f:id:nisin:20140113225654j:plain

年が改まって初めてのタイトル戦。今年最初の羽生-渡辺戦というだけでなく
二人の対戦成績が26勝26敗と、完全に五分である以上、
この一局は今年の流れを占ううえでも大きな対局になるかもしれない。

そのファーストマッチは、それぞれに因縁のある形の相矢倉となりました。

続きを読む

第39期棋王戦挑決第2局 永瀬拓矢六段-三浦弘行九段 自陣角のゆくえ。

王将戦第1局も始まっていますが、棋王戦挑決について。

1/7は対局初めの日。
その日に大一番、棋王戦挑戦者決定戦第2局が組まれました。
三浦九段と永瀬六段、通算三度目の対局。
変則二番勝負のため、この局を制したほうが挑戦者となります。

f:id:nisin:20140110232728j:plain

すでに、本棋戦トーナメントと、挑決第1局を戦って1勝1敗。
先後も異なった(ともに先手勝ち)ことから、
実質的には三番勝負の決着局といったところ。

トーナメントでは三浦先手で横歩取らず、
挑決第1局では急戦矢倉となって、本局。
満を持して、横歩取りとなりました。

続きを読む

羽生三冠の冬休み ~ポーランド・チェス大会インタビュー~。

羽生善治王位・王座・棋聖は、この年末年始、
ポーランドのチェス大会(XXIV International Chess Festival Cracovia 2013)に
参加していらっしゃった。

f:id:nisin:20140105210109j:plain

結果については、様々な方がツイッター等で触れられていますが
とりわけ日本のトップチェスプレイヤー小島慎也さん

が詳細にブログに書いてくださっています。

まとめると、9戦して6勝2敗1分けで全体の8位。
(うち1勝は7年ぶりのGM撃破)
2つ目のIMノームを獲得しています。

・・・。

やったぜ(よくわかっていない)

とまあ、それはともかく、羽生三冠のチェス大会挑戦について
ポーランド紙のジェニーク・ポルスキがインタビューをしていた
ようで、
1/2にネット上に掲載しています。
それについてポーランド語を英訳したものの和訳を掲載したく思います。

いくつか文意がわからない部分については相当手を入れていますので
かなりおかしい所もあるのですが、参考程度に読んでいただけたらと思います。

続きを読む