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二森日和。

将棋をみた感想。たまにサッカー。ごくまれに雑談。




選手権'12-'13(R8) 桐光学園×作陽 雑感。

蹴球

桐光と言えば中村俊輔だし、作陽と言えば青山敏弘
それくらいなら私もわかるぜ。
野村監督はグリッドの練習をまだしていらっしゃるのでしょうか。

いわゆる「勝つ流れ」っていうのがあるとすれば
作陽の方にきていたんじゃないかな、と思っていました。
もちろん、PK戦に入っていたならば、
そこはそれまでのゲームとは全く違う領域。
どうなっていたかはわかりません。

ただ、わからないなりに、そこには可能性があった。
そのために、どうしても「アディショナルタイムの作法」に
話を振らざるを得ないところです。


/桐光学園 2−1 作陽/(三ツ沢)

序盤、コンパクトフィールドを旨とする作陽に対して
桐光はなかなかボールをつなげない。
が、松井を中心にワンタッチでライン裏に流す攻撃で
徐々にリズムをつかむと、セットプレーから先制。

後半は、作陽が奪ったボールを比較的早くに
トップ当てする方針に転じ、主導権を握ります。
なかなか得点は奪えなかったものの、
気合で折り返したボールを永松がけりこんで同点。

その後も作陽が攻め、桐光が受けるという展開で
アディショナルタイムに。
で、作陽はPK戦を見据えて
自陣ヤーボタッチの時に長身GKを投入。
その直後にロングスローインからの
リフレクションを蹴りこまれ、
桐光が劇的な勝利を収めました。

GK交代と結果との因果関係については、
正直なところわかりません。

野路のシュートはきれいにGKのニア側を抜いていたので
GKが変わってなくとも決まったかもしれません。
逆に、同じような展開になったとしても
一回でも交代投入のキーパーがボールタッチをしていたら
対処できたかもしれません。
そういう意味で、こういう可能性を考えるのは
詮無きことなのだろうと思います。

でも、試合後のインタビューによれば
桐光は「GK交代」をチャンスと見ていたようですし
そのポイントを機に流れが変わったことは
間違いないと思います。

なにより、ゾーンで守るはずの作陽DFが
セカンドボールにつけていなかったこと。

選手たちは集中していたはずです。
でも、GK交代がPK戦のサインとみて
少しでもその瞬間より先のことに
心が奪われてはいなかったか。

最後のゴールに意味があったとすれば
そういうことだったのかもしれません。
「その先」で優位に立とうとした作陽に対し、
桐光は「その瞬間」に賭けた。殉じたといっていい。

PK戦の規定があるなかで、
それを見据えて最善を尽くそうとするのは当然の話です。

けれども、サッカーという競技を考えたとき
限られた時間の中で最後まで勝利のために
尽くそうとした桐光が勝ったということ、は
決して偶然ではないと思います。

精神論とか、そういうことではなしに
これも「This is Football」のひとつなのだと。

そんな風に思いました。