二森日和。

将棋をみた感想。たまにサッカー。ごくまれに雑談。




順位戦C級2組最終戦「本当に一番長い日」。

3/5は順位戦C級2組の最終戦でした。

A級順位戦の最終戦がトップ棋士たちの
矜持をかけた戦いだとして
C級2組の最終戦は、
文字通り棋士人生をかけた戦い。

という厳しい話はさておき、昇級戦線を中心に。
昇級枠は3で、勝ち星で並ぶ8勝1敗が4人。

順位順に菅井竜也五段、澤田真吾五段、
阪口悟五段、そして斎藤慎太郎四段。
いろいろ条件は変わりますが、
基本的には勝てばほぼ昇級、負ければ厳しいという状況。

結果としては菅井、阪口、齋藤が勝ち、澤田が負け。
1敗を守った3名が昇級を果たしました。

トップ昇級の菅井五段は、大和証券杯で棋戦優勝、
朝日杯で今年度準優勝と、振り飛車党の若手の雄。
昨年度順位戦では、9勝1敗ながら昇級を逃したものの
今期も9勝を挙げ、堂々の昇級。
この日も順位戦とは思えないくらいの時間に勝負を決め、
勢いを感じさせる勝ち上がりとなりました。

阪口五段は34歳の初昇級。
もともと四段昇段も年齢制限ぎりぎりだった遅咲きの花が
相振りを中心に安定した戦いで突破。
今期の1敗は永瀬五段というのも何か納得。

そして、菅井五段に唯一の黒星をつけた
齋藤慎太郎四段(昇級後五段昇段)が見事1期突破。
詰将棋がめっぽう強い「古風な居飛車党」との評で
それって最強じゃなかろうか。
先日、師匠の畠山鎮七段がニコ生に出ていた時、
齋藤四段について、師匠愛あふれるコメントをされていたのが
とても印象的でした。

昇級を争っていた澤田五段は、
年間勝率争いでしのぎを削る
千日手マイスターの永瀬五段に千日手にもちこまれ
指し直しの水中戦で力尽きて残念ながら勝ち抜けず。

そして長い長い一日が終わりました。

昇級を果たした棋士、
踏みとどまった棋士、
そして残念ながらフリークラスに降級する棋士も含めて
次のステップに幸多からんことを。