二森日和。

将棋をみた感想。たまにサッカー。ごくまれに雑談。




「2013箱根駅伝」復路 雑感。

1日遅れの復路雑感です。

先日、箱根駅伝は、新春に富士の霊峰に向かって
駆け上らんとする神事である、っつー記事を読みました。

なるほどなーと思いつつ、
ならば、復路はなんなんすかね。
山地から大手町へと舞い戻る
正月休みからのUターンラッシュを象徴してるのかしらん。

それはともかく。
最後までタフなレースとなったこの駅伝で
徹頭徹尾、安定した強さを見せつけた日体大の圧勝でした。
タイムはそうでなくとも
強豪校が連鎖的に崩れるコンディションのなか、
安定して走り続けられたことは十分驚異的。


復路は、昨年の東洋大を日体大に置き換えたような、
そんな展開でした。
リードに精神的な余裕を持った日体大が
区間上位の好走を保つ一方、
2位スタートの早稲田と3位スタートの東洋は
突っ込んで入っては失速するパターンでリードをずるずる広げられる。

そんな中でもなんとか2位を維持した東洋と
吹っ切れたかのような追撃を見せた
復路優勝・駒澤の地力はすごいと思いましたが
総合的に言えば、やはり日体大のタフさは素晴らしかった。

5区区間賞を皮切りに、すべての区で1ケタ順位。
強風や気温差など、荒れる環境の中で
トラックや持ちタイムではわからない「強さ」が
問われたレースだったと思います。
そういう意味で、ある意味走力とは別次元の要素を用いる
とても箱根駅伝らしいレースでした。
(その強さに、臥薪嘗胆の1年を見る話は別に譲ります)

東洋は、方々で触れられていますが
脱・柏原を意識し過ぎた感があります。
神のいた山登りを日常に還し、
平地の層の厚さで勝負しようとした。
多分、ノーミスだったならそれでも勝ち目はあったかもしれない。
でも、平地のリードは、様々なアクシデントが襲う箱根では
些細なミス1つでひっくり返されてしまう。

先日も書きましたが、箱根は5区の区間変更に伴い
山を制さずして勝てない駅伝になってしまいました。
それがロードの王道か、というと
全くそんなことはないのだけれど、
それでも、そこに勝負の要がきてしまう。

柏原の穴というより、5区の恐ろしさを
改めて感じさせた、東洋の2位でした。

昨年はスピードが、今年はタフさが、
とりわけ問われた箱根駅伝
復路でさえ結果を想像するのは難しく
瀬古さんだけでなくもはや予測困難の域になりつつあります。
だからこそ、だからかやっぱり箱根駅伝を見てしまう。

群馬ですし、ニューイヤー駅伝
もちろん見てますけれど(SUBARUがんばった)
やっぱり何かしら、箱根には特別に
心揺さぶられるものがあります。

柏原が去り、村沢がいない箱根路でも
こんなにも輝かしく、そして残酷だ。
それを眺めて、何か自分を問い直す。
罪深くも感じながら、自分もがんばろうと思う。
私にとっての箱根は、そういうものになってきています。

そう考えると、やっぱりこれは、神事なのかもしれないな。
別に私のために走っているわけではなくて
だからこそ心が削られ、研がれていく思いのするのでしょう。



ところで、NHK−R1では触れられていたのですが
意外に日体大の走破後の一礼について
記事が少ない気がしたですよ。気のせい?