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二森日和。

将棋をみた感想。たまにサッカー。ごくまれに雑談。




第39期棋王戦挑決T 羽生善治三冠-行方尚史八段 一撃必殺、▲3四金。

王位戦第5局もまだ書いていないのに(書くのか)
9/27は羽生-行方戦、そんな棋王戦挑決トーナメントを、簡単に。

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画像は王位戦の検分のときのもの。

また羽生さんが、終盤に凄い手を出して決めていたので
もう取り上げざるをえない。

最終盤、驚愕のタダ捨てがあって
勝負が決しました。


棋王戦挑決トーナメントは持ち時間各4時間。
振り駒の結果、先手羽生三冠-後手行方八段で、
ノーマル角換わりの進行。

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相腰掛け銀から一手パスの▲1八香に
後手が△9三香と上がる、珍しいタイプの手待ち。
羽生三冠は、この後手の手待ちが通用するのか、を
テーマとして指したとのこと。
一目▲9一角打が目につくので、それを見越して
後手が▲4五歩からの仕掛けを誘っている展開。

羽生三冠はその誘いに応じて▲4五歩と仕掛けた。
結果的に、激しい攻め合いになったが、
一局をとおして先手がある程度優位に進めることができたようだ。

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局面は飛んで最終盤。先手が攻めて寄せにかかるところだが
後手玉は1三に上がって上部脱出を図ろうとする。

先手が優勢ではあるものの、
後手からは△7六歩からの攻めが見えていて、
先手としては手を繋げられないと怖いところでもあるのだが
ここで驚愕の一手が放たれる。

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凄まじい。
歩頭の金、ただ金を捨てる。
王手ですらない。手を渡しさえする。

△同歩で作ったスペースに▲3三銀打で後手玉を縛る狙いだが
手番を渡して、更に金を渡す。
それでも自玉は問題ないという読み切り。

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結果、▲3四金が決め手となって
先の▲3三銀打が実現したところで投了となりました。

後手玉はほぼ受けなし。
最善の粘りは△1五歩からの上部開拓だが
▲2二飛成から詰み筋となる。

△9三香からのテーマを
(▲4五歩からの仕掛けを後手が誘っている)
受けて立った上で、最後は華麗な決め手で勝負を決し、
見事、誕生日を白星で飾りました。

それにしても、強い。
三浦九段戦の△8六飛もすごかったですが
自玉と後手玉の双方を計算した上で読みきった
本譜の順も、ちょっと感覚が隔絶している。

まったく。月に何度も何度も。
呆れるぐらい、すごい。