第72期順位戦C級2組1回戦 上村亘四段-村中秀史六段 「藤井矢倉(仮)」の戦闘力。
第72期順位戦は、B1、Aに続き、6/11はC級2組が一斉対局。
ここでは、モバイル中継のあった対局について
簡単に紹介しようと思います。
第1譜は、上村亘四段-村中秀史六段戦。
上村四段は、これが順位戦デビュー戦。
写真ではこうですが、今は頭を丸めておりますそうです。
村中秀史六段は、人狼の印象が強いので
その時の画像を。ちょっと写真は怖いですがイケボ。
矢倉の力戦系となった本局は、
最終的に双方一分将棋となるなか、
形勢が二転三転する熱戦(泥仕合ともいう)となりました。
先手上村、後手村中。
先手は早囲い含み。この流れはどっかで・・・。と。
先日の王将戦一次予選で、藤井九段が上村四段相手に
先手で採用したのでした。結果は先手勝ち。
手の平で遊ばれるような感覚がした。失礼にならないような力をつけてまた指したい・・。
— 上村 亘 (@kamimurawataru) May 31, 2013
ということで、今度は自分が先手でもってみようという。
一方、村中六段は、6三に銀を上がって、
この後、飛車を5筋に振り、早囲いを牽制する。
先手は居玉のまま角で飛車先を払ったと思ったら
いきなり角を切る。角を取り返す目途はなく、
次の手で銀もすぐに打ってしまったため、
駒損だけが目立つように思える。暴発では。
後手は2筋に飛車を振り直し、優位に構えて右辺から攻め手を探りますが
この銀打でまた模様が変わる。
先手が角を捕捉すると、切り返しの▲9六角が見える。
よって、後手は角を引き、攻撃の立て直しを強いられる。
まだ後手が残していそうだけれど、先手も盛り返した。
とはいえ、ここで後手は歩を使った垂らしから
優勢~勝勢まで持って行けたようですが、
金をどかさずに迫ってしまった。
猛攻するも、時間切迫も手伝って寄せきれない。
しのぎにしのいで反撃の角打ち。
この時点で双方とも時間はほとんどなし。
ここで村中六段が投了。
以下、△4一玉▲5一角成からの即詰み。
玉形が安定しない中、二転三転した形勢をなんとかしのぎ切り
上村四段が順位戦初勝利を飾りました。
ちょうど記事を書いている最中に、上村四段のツイートが。
さっきマックで隣の女子高生が「今度バイト先のメニューで上村亘風ドリアっていうのが出るらしいんだけど、どんな味なんだろ?」って言ってた
— マックで隣の女子高生bot (@mc_jk_bot) June 9, 2013
さすがに何かの聞き間違いだろうと思うw
— 上村 亘 (@kamimurawataru) June 12, 2013
昨日のC2順位戦開幕戦は大逆転勝ちでした。実力、研究が足りないのは当然として、順位戦の呼吸がまだわかってなさすぎるので、猛反省です。
— 上村 亘 (@kamimurawataru) June 12, 2013
いや、ドリアってなんだよ(そこか)
で、勝負とはまた別の話。
最近、先手矢倉早囲い含みの局を連続してみている気がするのですが、
本局を含めて、4局とも早囲い(含み)側が勝っており、
なにこれ。なんなのこれ。藤井矢倉(仮)キタコレ?という感じです。
流れとしては、
藤井-森内のNHK杯
↓
森内、名人戦でアレンジ採用
↓
藤井九段が逆輸入して上村戦で採用
↓
本局で上村四段が採用 ←イマココ
って感じでしょうか。(たぶん違う)
まあ、純粋な早囲いは1局もないんですが、
今後、力戦系矢倉が増えてくるのだとしたら、
一つの大きな指針になるかもしれません。知らんけど。